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ヨーロッパスモモ
1998年09月02日(火)
杏と李の違いに関する情報集: その11

ヨーロッパスモモは,ヨーロッパから西アジアを原産とするスモモの一種である。かつてはセイヨウスモモともよばれていた。現在はプルーンの名称も一般的になっている。同じスモモの名がついているがスモモとは別種で,染色体数がスモモの2n=16に対して,2n=48と多い。本種は野生種が確認されておらず,起原についてさまざまな検討がなされてきたが,スピノサスモモPrunus spinosa (2n=32)とミロバランスモモPrunus cerasifera(2n=16)の雑種固体の染色体が倍加してできたものと推定されるに至っている。
ヨーロッパでは栽培の歴史が古く,種小名domesticaも「栽培されている」という意味である。古代ギリシャの詩にも登場しており,ヨーロッパでは馴染みの深い果樹だったことをうかがわせる。
日本では江戸時代後期の天保1年(1830)に刊行された『本草図譜』に「青皮李(あおかわすもも)」の名が残されているが,栽培はなく,明治時代初頭に初めて欧米から導入された。しかし果実は腐敗しやすく,また雨によって果皮が裂けやすいため,栽培の定着はみられなかった。
近年,健康食ブームの到来とともに,ミネラルに富むこの果実が見直され,197
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1998年08月21日(木)
杏と李の違いに関する情報集: その10

李は現在は世界中で栽培されているが,原産地は中国の長江(揚子江)流域であるとされる。中国での栽培の歴史はきわめて古く,多くの記載が残されている。中国最古の詩集である『詩経』には「華は桃李(とうり)の如し」という記述があり,『史記』には有名な「桃李もの言わず」の句がある。花を鑑賞するとともに,果実を食用として利用していたものと思われる。また,品種の記載も3世紀までさかのぼり,3世紀末の『広志』には15にものぼる品種の特性が述べられている。
このように,中国では大変長い歴史をもつ李だが,栽培が世界中に広まったのは日本を経由してであり,世界各地でニホンスモモとよばれている。英名も Japanese plumで,名前に日本がつく数少ない果樹のひとつである。もっとも中国では,中国李が正式名称である。
日本の李は江戸時代後期の19世紀中頃に米国に渡った。そこで著名な育種家であるバーバンク(L.Burbank)の手により,アメリカスモモPrunus americanaなど米国の自生種や中国の近縁種との交雑を経て,多くの品種が作り出された。これらの品種が米国をはじめ世界各地に広がり,スモモは世界の桧舞台に押し上げられたわ
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スモモとヨーロッパスモモ
1998年08月13日(水)
杏と李の違いに関する情報集: その9

スモモPrunus salicinaは高さ7-8メートルに達する落葉小高木である。葉は長さ10センチほどで倒長卵形となる。花は白色で小さく,密生して咲く。これは1個の花芽から3つの花が発生するためで,開花期の枝全体の様子が花束のように見えることから,花束状短果枝という名称がこの枝に与えられている。モモより1週間程度早く,平地では3月下旬から4月上旬に花を咲かせる。
果実はバラエティーに富んでいる。果皮の色は淡緑,白,ピンク,赤,赤紫のものがあり,果肉も黄白,黄,赤,赤紫色のものがある。大きさも40グラム程度のものから100グラムを超すものまでさまざまである。6月中旬から熟し,収穫期は遅いものでは9月になる。イタリア,米国などで栽培が多い。日本では山梨県,和歌山県などを中心に3000ヘクタールあまりで栽培され,生産量は年間4万トンあまりである。大石早生李,サンタローザ,ソルダム,太陽などが現在の主要品種である。

ヨーロッパスモモ Prunus domesticaも高さ7-8メートルに達する落葉小高木で,樹勢は強いが枝数は少なく,冬の姿はむしろリンゴの木を思わせる。葉はスモモより小さく,厚く,光沢がある。花は白色
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