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杏と李の違いに関する情報集: その5
1998年07月22日(火)
『国語大辞典』(小学館)

あんず[杏子,杏]バラ科の落葉小高木。特にその実をいう。中国原産で,栽培品種が多い。広く果樹として植えられる。高さ3-5メートル。樹皮は褐色で堅い。葉は卵形か広楕円形で先が急にとがり,柄があって互生。春,葉に先だって淡紅色または白色の五弁の花が咲く。実は直径3-4センチメートルの球形で,赤みのある黄色に熟し食用とする。種子から杏仁油(きょうにんゆ)をとり,また,杏仁水を作る。からもも。アプリコット。

あんず[案主]平安・鎌倉時代の太政官厨家,院摂関家御厨,国郡司,検非違使庁,鎌倉幕府政所などの諸官庁,あるいは荘園等にあって,文書,記録などの作成,保管にあたった職員。あんじゅ。
あんず[庵主]①庵室の主人。②仏道修行のために造られた庵室の主の僧。また,特に,尼寺の主である尼僧の呼び名。③茶の湯で,草庵の茶室の主人をさす。

あんず[他動詞。サ行変格活用]あんずる。
あんずる[按ずる]①何かしようとするのをおさえる。とどめる。ひかえる。②弦楽器の奏法の一つ。音を上げるために,左手の指で勘所を押したり,実弦をおさえたりする。③なでる。さする。とくに,刀のつかに手をかける
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杏と李の違いに関する情報集: その2
1998年07月03日(木)
杏の花

今,私が教えている杏林大学の八王子キャンパスは,杏の並木はようやく盛りを過ぎようとしているが,間もなく初々しい新入生が登場,春の気分が満ち溢れる。
私は杏の花が大好きである。約三十年前,日銀の松本支店長をしていたことがある。長野市の郊外に“杏の里”がある。その場所が気に入って,会議や講演のついでにしばしばそこに立ち寄った。
杏の花は,桜の花より少しピンクがかっているが,桃の花ほどではない。華やかであるが,それでいて少し淋し気でもある。杏の里の外れ,人気(ひとけ)のない所にぽつんと一人でいると,実に気が落ちつく。杏の花は一本より林の方が映えるような気がする。
「杏林の故事」もよい。中国古代に董奉という仁医がいた。貧乏人からは金(かね)をとらない。その代り軽い患者は杏一株,重病者には杏五株を植えさせた。数年にして家の周りに杏の林ができた。それ以来「杏林」は医者の尊称となった。
杏林大学は当初医科大学として発足,その後社会科学部,外国語学部,保健学部が加わり総合大学となった。大学の名称は杏林の故事による。私がこの大学の客員教授になったのは,一つにはこの名前に惹かれたこともある。
杏に囲まれて
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