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杏と李の違いに関する情報集: その1
1998年06月27日(金)
アンズ

アンズという異色の果物がある。筆者の出身地である長野県北部では集団栽培されている。冬季五輪が終わって三月下旬になると,アンズの森の花盛りがこの地域の人たちの次の楽しみになる。
東洋では古くから薬物果物とされ,西洋でも「黄金のリンゴ」といわれ珍重されてきた。実際,核の中のアンニンには強力なせき止め・鎮静作用が認められている。果肉のだいだい色はカロチノイド色素。なかでも抗がん作用があるとされるベータカロチンが,他の果物に比べて飛び抜けて多い。
アンズのベータカロチン含量は百グラム当たり平均千マイクロ(1マイクロは百万分の1)グラム。次いで,ビワ七百二十,メロン(露地)四百五十,スイカ三百八十,柿と梅が百二十という具合である。熱帯果物のマンゴーは千六百でこれは別格だが,色の濃いアンズでは四千を超えるものもある。ベータカロチン源として,ニンジン,ホウレンソウなどの緑黄色野菜に匹敵する。
アンズは熟しても渋みと強い酸味をとどめている。この点でも他のバラ科果物と趣が違う。酸味は大部分がリンゴ酸であり,その含量は酸味の強いリンゴと比べても二三倍ある。渋みはタンニンによるもので,そのうちでも茶の渋
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